美依瑠の頭の上には、先生の手。
ポンポン…って、優しく触れる。
だけならまだ良かった。
そのまま先生の手は美依瑠の頭に乗ったまま、何か話してる。
美依瑠も、嫌がらず照れた様子で先生を見上げてる。
美依瑠、無理してるんじゃない?
本当は嫌なんじゃない?
って思ったのと同時に、やっぱり涙は流れて。
いつからこんなに泣き虫になっちゃったんだろう。
きっと、先生を好きになってから。
先生のせいで、あたしは何度も泣いた。
だけど笑わせてくれるのも、いつもいつも先生だったんだよ・・・。
でもこの時だけは、本当に辛かった。
泣いてるのがバレないように、あたしはしゃがんで地面に石で落書きしてるふりをした。
でも、花には全部お見通し。
「じゃあ。オイラ、先生、バイバーイ」
って、手を引いてくれた花のおかげでその場を離れることができた。
「ごめんっ、花。」
「いいよ。」
『これから、三年生の学年種目です。』
「先生、ひどい。朋が先生好きなの知っててやるなんて。本当ありえないし」

