ピピィ―――――!
「わぁっ!今のどっちが勝ち?」
「ほぼ同時だったね!」
一組と三組がほぼ同時にゴールした。
全然見分けがつかないので、10分ぐらい体育の先生達で審議している。
その間に、反抗してる人が1人。
「何で!?オイラ達が先だっただろ!三組は最後に線越えるのちょっと遅れてただろーが!」
うわ…、美依瑠マジ切れしてる…。
これは大変…。
切れる美依瑠を、梅林先生が落ち着かせる。
「……稲葉、大人しくしてなさい。審査が不利になるよ。」
「だって意味分かんねぇし!ちゃんと見とけよ!!」
美依瑠は梅林先生の話を全然聞かない。
「美依瑠いつも以上にキレてるよ…」
花もヤバいことを悟ったようだ。
「うん…。」
えー!?
何してんのよ!
「稲葉ぁ!」

