「えぇ、何か言った?」
って言いながらもカチャカチャとお湯を沸かそうとするかなちゃん。
「ていうか、先生」
「うん?俺苦めで」
家にあるようなキッチンの流し台で、やかんに水を入れるかなちゃんの横に並びながら振り向かず返事をする先生。
「…やっぱり、そうなんじゃん・・・」
やっぱり、かなちゃんのこと好きなんでしょ・・・。
二人の背中は、やけに眩しくて………。
すごく、似合ってた。
将来、あんな夫婦になりたいな・・・って感じの。
「んー朋?どした?」
わけの分からない言葉を発するあたしに振り返る先生。
どした?
って。
そんなこと言われたら嫌いになれないじゃん…。
ね、先生?
「先生の好きな人は誰」
あたし?かなちゃん?
それとも生徒全員愛してるとかクサいこと言うの?

