だけどもし、先生の叶恵先生の気持ちがまだ残ってたら。
「教師になった今、先生にはもう余裕があるわけでしょ?恋する余裕だって、デートする余裕だってある。叶恵先生が今もし付き合ってる人が居なかったら、付き合うの?」
だって、仕方なく別れた恋人と再会したんだよ?
これは先生にとってチャンス以外何物でもないじゃない。
あたしにとっては大ピンチだけど、叶恵先生を相手に付き合うんだったら許せる。
「はぁ?お前何言ってんの?バカだろ」
そう言って歩き出す。
え・・・。
やば。地雷踏んだ?
先生怒ってる?
あたしが動けなく立ち止まっていると。
「俺には、教師っていう恋人がいるから」
振り返り、ニヤっと笑ういつもの先生の顔が見えた。

