何ぼーっとしてんのー?、そんな声が聞こえて、はっとした。
「朋、大丈夫ぅー?シュート打たないのぉ?」
真智(まち)があたしに言った。
真智は、バスケ部の中で一番背が低くて、みんなに甘えるのが上手なんだ。
「あ、大丈夫。」
真智は人を選ばす、皆にベタベタくっつく。
真智に抱きしめられるのは正直嫌いじゃないあたし。
あ、ガールズラブとかじゃないからね。
真智には、先生を好きなことはなしても良いかな、と思うけど、色んな子と仲良い真智だからこそ、口滑ったりして広まらないかなって心配しちゃう。
だから拒んでしまうんだ。
「集合ー!」
「はいっ!」
キャプテンの呼びかけに、大きな返事をしてかけよる。

