美依瑠は、慌てたようにあたしの肩を持った。
「朋、おいらが先生のこと好きなんじゃないかって思ってたでしょ。」
「なんで知ってるの・・・」
すると美依瑠は微笑んだ。
「おいら、よく鈍感って言われるけど、違うんだよ。知ってるけど言わないだけなんだよ?これ、秘密ね!」
なんて可愛い子なんだろう。
どうしてあたしは、美依瑠を分かってなかったんだろう。
「あたし、美依瑠を勘違いしてた。顔が可愛い美依瑠は、恋愛で失敗したことがなくて、あたしみたいな子を心の底で笑ってるんだって、思ってた」
先生を見ると、あたしたちを交互に優しい目で見ていた。
「お前ら・・・良い子たちだな」
ポン、と先生の両手があたしたちの頭を包んだ。