「きゃぁぁぁあ」
階段の上には音楽の教科書、リコーダーを持った山本さんとその友達。
ぶつかったのは山本さんだったんだ。
床に流れ落ちるのは、山本さんの、真っ赤な血・・・
「あなたも大丈夫?えっと、薪下さん・・・?」
山本さんの友達に見下ろされた。
あたし?
大丈夫じゃない……
なんか頭が心臓みたい。
どっく、どっく。
頭から流れる血がどんどんあたしを赤くする。
「いやぁぁぁぁあ。先生!?先生きて!」
女の子が叫ぶと、すぐに何人もの先生が駆けつけた。
「どうした!?うわ!山本、薪下!」
「とりあえず救急車だ!」
「俺職員室いって連絡してきます!」
周りにどんどん人が集まってくる。
頭をタオルで抑えられる。
山本さんはアゴから血。
「薪下?薪下!?」

