「ん?なんか言ったか?」
「あたし、可愛くなりたい。あたしのことを可愛いって思ってくれる人がいても、それって100人中2人ぐらいの確率でしょう?間違ってあたしのボタン押しちゃったか、集計ミスぐらいの数だもんね。それが10、20って増えるように、頑張って自分磨くよ」
そういうことでしょ?
と思って先生を見たけど、鼻に人差し指を当ててスン、と息を吸った。
何?
「………そういうとこがなぁ・・・・・・」
「えっ、何?」
「何もなーい」
「ボソッと言わないでよ、あたし耳遠いんだから」
「お前に言ったんじゃないんだよ」
じゃあ誰に言ったのよ。
独り言かな?

