あたしを置いて。 普通の先生ならいいんだよ? だけど先生は普通の先生じゃない。 あたしの好きな先生。 ――――少し、期待してたんだ。 もしかしたら、あたしだけ特別なんじゃないかって。 あたしのこと好きなんじゃないかって。 先生が悪いんだよ。 あたしだけに先生の過去話してくれて。 手首握って。 車乗せてくれて、『朋』って下の名前で呼んでくれて。 なのに突き放して。 先生はずるい。 あたしの気持ちは知ってるのに、先生自身の気持ちを教えてくれない。 いつも大人ぶって、クールな振りして。