「ふーん。颯斗とはね〜」
あぁ、もうダメだな。
武藤が5周目になると、みんながトラックに散らばりすぎて、先生はずっと数えなきゃいけないことになる。
つまり、先生とは話せない。
あたし、どうすればいいんだぁ?
「あたしっ―――」
“帰る”って言おうとした時、偶然にもトラックには誰も通らない空間が出来ていた。
「だめだ。待ってろ。」
っ!?
なんで命令なの!
「・・・・・・待っててどうすんの」
「待ってりゃわかる」
ムカッ!
すごい偉そうなんだけど!
「何それ!言わないんなら帰るよ」
帰ろうとめぐの方に向おうとしたあたしの体は、また先生の方向に巻き戻された。

