あたしは任された仕事を思い出して、
「19、20、21!」
と力いっぱい叫んだ。
はや。
ブォ!
先生の匂いを乗せた風があたしを包んだ。
「21、22!」
「はぁっ、・・・何秒っ?、はぁ、はぁ」
かっこよく爽やかに走ってた先生も、年のせいかさすがにしんどそうだった。
「23!速すぎでしょ!!って、あれ?1周だけ?」
「はぁ、颯斗(はやと)来たぞっ。数えてやれ」
先生はドスンとグランドの土の上に寝転がった。
頑張って走ってる武藤も見ずに。
「27、28!あと9周ー!」
武藤はあたしを見ずにぺこりとした。

