よぉーし、と上着であるパーカーを脱ぎ、あたしの肩に羽織るようにかけた。
Tシャツから、すらっとしてるのに少し筋肉のついた白い腕が見える。
とくん
あたしの胸は軽く高鳴った。
そして先生は、グラウンドのトラックのスタートラインに男バス全員を並ばせた。
何!?
「あたしどうすんの!」
説明しなきゃわかんないよ!?
「あ、スタートの時に押して、みんなが通るときにでかい声でタイム言ってくれ!」
「毎周言うの?」
「うん。個人差があるからゴールのタイミングずれるしな!」
「え、何周する気?」
「じゅう!」
先生は可愛く両手を広げてあたしの前に掲げた。
じゅう、ね。
って、2㎞も走んの!?
「先生まだっすか」

