小学校二年の時だった。
陽向と初めて話したのは――――
あたしたちには共通の友達が居た。
《愛奈香(まなか)》
今はバレー部で、同じクラス。
たまにイベントがあると話す程度。
愛奈香のおばあちゃんちで遊ぶのが、小二のあたしたちでブームになってた。
あたしは今日も愛奈香のおばあちゃんちに。
「愛奈香、おはよぉ!!お邪魔しまぁす♪」
玄関のドアを開けてくれた愛奈香の横に見知らぬ少女が。
「夏沢陽向だよ」
「薪下朋奈!」
あたしたちはすぐに打ち解けた。
夏休みに入ると、毎日のように愛奈香のおばあちゃんちに通う。
毎日会う陽向が、いつも持っていたものがある。
それは――――――
『まめまめっこ』。
色んな豆が、スナック化した袋詰めのお菓子。
陽向が毎日嬉しそうに食べていたもの。
陽向=まめまめっこ
ぐらいのイメージだった。
あたしは豆はあまり好きじゃないから、どこが美味しいのか分かんなかったんだけどね。

