俺は何も考えずにとにかく走った。 そしてついに【校長室】と書いた薄暗い教室の前に立った。 職員室から入った方が良い?ってちょっとだけ迷ったけど。 コンコン ガラガラ 「失礼します!!」 ドアを開けてまず目に入ったのは、百合の泣いている姿。 「百合・・・?」 百合は俺を見て、びっくりしてから涙を拭った。 「宮本!今はすごく大事な話をしてる。出て行きなさい!」 教頭が叫んだ。 その教頭をなだめるように校長は言った。 「彼にもわけを聞こうじゃありませんか。宮本くん、入りなさい」