何迷ってんだ、俺。
怖いのか?
俺のせいで百合が困ってるのに、行かないのか?
「早く。行って!宮本!!田浪ッチを絶対辞めさせないで。絶対誤解といてきてよ?!」
そうだ。俺にしかできないんだ。
「任せろ!!」
俺はダッシュで校長室に向かおうとした。
そこへ、陽助が来た。
「彼方!!どこ行くんだよ!?」
そうだ、陽助を忘れていた。
「ナナってやつから全部聞いたんだよ!それで、今、百合は校長室にいるらしいから行ってくるわ!」
俺は陽助の返事も聞かずに言い切ると走り出した。
陽助は、そんな俺の背中に言った。
「頑張れよ・・・!!」
何を頑張るのか、俺にはよく分からなかった。

