一体何なんだよ!?
俺が何したっていうんだよ!
すると、ナナが甲高い気持ちの悪い声を出して、叫んだ。
「やだぁ、絶対今の田浪ッチとこ行こうとしてたよねぇ!!やっぱマジで好きなのかな!?」
・・・は?
するとナナの周りにいた女子までもがきゃあきゃあと言い出し、それぞれの話題は全て俺の事だった。
「田浪ッチとあいつとなんて、釣り合わないよねぇ?」
「てか、田浪ッチはあいつの事好きなの?」
「んなわけないでしょ。クビになるじゃん」
「だよね」
なんで、俺が百合を好きだってこと知って・・・?
「あんた、噂になってるよー?」
ナナが、手を腰に当てて、前かがみになりながら俺に言った。
「…」
何も言えない俺は、パニックになっていた。
「ねぇ、宮本?」
ナナが少し嫌みっぽく言った。
「本当に、田浪ッチが好きなの??」

