ずっと、いつまでも



百合の声は震えてた。




…なんで?


そういえば、なんで俺の事を呼び出したんだよ?

俺はただ都合良いなぁーとぐらいしか考えてなかった。


「かなたん??」


「はいっ」

バコッ


「うわっ」


最悪だ、俺が百合にあげるために持ってきた箱を驚きのあまり落としてしまった。



幸い、俺が持ってきたものは割れ物じゃなかった。


「大丈夫…?」


渡さないと。
今しかない…!!


「はいっ、あのこれっ、百合に」


ちょっとつっかえてしまった。
カッコ悪、俺。



「あ……、ありがと」



百合はホッと肩を落として、俺の箱を受け取った。



百合の視線と俺の視線がぶつかった。


「開けても良い?」


ドキドキしてるのを悟られないように笑顔を作った。



ガサ…

「わぁ!」


喜んでくれた?


手作りじゃなくて市販だけど……。



「可愛いーっ」


雪だるまのキーホルダー。

正直何をあげればいいのか分からなかった。



女の人にプレゼントするなんて初めてだったから。