佐々岡ばっかり傷ついて。 俺は最低な男だな。 「じゃあ…、俺も……頑張って来るな?」 え!?と言う顔を一瞬した佐々岡は言った。 「そうだよね…、うん…。頑張って!バイバイ」 頑張って、なんか本当は思ってないくせに。 やっぱり泣きそうな顔をした佐々岡を置いておき、俺はアップルパイを握りしめて百合の元へ向かった。 百合は、女子ときゃあきゃあとたわむれていた。 入りずらいために、俺は近くの窓から外を眺めるフリをして百合たち女子の会話を聞きながらタイミングを計っていた。