いや、ほんとは1ヶ月も経っていない。
先生と話せない、笑えあえない日々は、あたしにとって長かった。
そして、この日々をあたしは一生忘れないだろう。
「先生、美依瑠にもポンポンしてたじゃん…」
先生は、へ?と覚えてないようだった。
「まぁ、良いけどね・・・!」
忘れてるなら、無理に思い出させたくなかった。
「あのさ、今から真剣だけど・・・。大丈夫?」
あたしはコクリと頷いた。
「お前が俺を好きって言った日あっただろ?」
あたしと先生が途切れた日。
「あの日にな、言いそびれたことあったんだ。」
まだ…、なにかある?
「俺の過去なんだけど。」
先生の過去――――……?
あたしに何の関係が…。
「俺が朋と同じ頃、中2だったかな。」
ゆっくりと話し出した先生。
中学2年って事は、まだかなちゃんに出逢う前の先生だよね…。
先生の過去が、
想いが、
過ちが、
今
13年の時を経て
放たれる――――――。

