クッキーと花びら【短編】

「でもその時は、沢山悩んで、一生懸命考えて出した結論だし。あの時の私が決めた事だから。
自分が決めたことに、後悔はしてない。」



彼の目を見て、微笑んだ。



「かっこいいです…」


天野くんも、真っ直ぐに見てくれる。



「女性としては、あんまり嬉しい誉め言葉じゃないかもよ。」


笑いながら答えた。




「でも俺… 美緒さんのこと、尊敬してるんです。新人の頃から、色々教えてもらって。

仕事も、すごいなって思いました。負けないように、早く一人前になりたいって。
でもあなたは、ドンドン先へ行ってしまって。
正直悔しいなって…

今度会う時は、あなたと肩を並べられるくらいになって、もっと頼ってもらえる様に成長してきますから!」