クッキーと花びら【短編】

「ありがと。…彼女にも、お返ししたの?」



自分の気持ちにブレーキをかける様に、彼女の事を話題にした。





「あー…。 別れたんです。もし転勤になったら、ついてきてくれるかって聞いたら… 無理だって。断られました。」



そう言う天野くんは、少し寂しそうだった。




「転勤? そうか… ここに来て、もう4年だもんね。そういう時期か…」



私も一気にテンションが下がる。