最高に癒される。 少し微笑みながら茶碗を差し出してくる杏璃。 ご飯に味噌汁、卵焼きに焼き魚。日本の朝食だ。しかもかなり旨い。 『…ん、旨い』 「本当?」 『ああ』 「…卵焼き、ちょっと失敗した」 いじけて言う杏璃が可愛くて、ははっと笑ってしまう。 それに更に拗ねてしまった彼女。 朝から温かい空気が流れて、今日は仕事がはかどりそうだと思ったのに。 現実はそうもいかない訳で。