「ねぇ。航生?」

「ん?」


「私を抱いて・・・?」


「えっ!?」

「航生とならいいから」

「でも・・・」

「航生、私のこと好き?」

「当たり前だろ?
 愛してるよ」


「私ね・・・。
 本当の愛を知らないの。
 親からも愛されなかった」


「・・・優香」





「私に本当の愛を教えて?」





「俺でいいのか?」

「航生とじゃなきゃ嫌」

「優しくできないかもしれない。
 それでもいいのか?」

「私はたくさんの男に
 抱かれてきたんだよ?
 そんなのへっちゃら・・・」

「わかった」








優香の真剣な表情に俺は覚悟を決めた。


そうして二人は
どちらかともなくキスをした。