「この髪と指と一緒。 俺達は、離れないんだよ。」 『…髪は解ける』 私がソッとその指から髪を取る。 簡単に外れてしまう髪を、私は恨めしく思った。 ……取れなかったら。 “取れなかったら”? 何故? 蓮と一緒にいられる口実が出来たから? 蓮がこの髪と指を例えていたから? 髪が離れなければ、私達は離れないということでは無いのに… そんな私を蓮は真っ直ぐに見つめて、口を開く。