「帰ってきたら、おもいっきり甘えてみたら?」

とどめを刺されて僕の顔は真っ赤になってしまった。

しかもカズ君は攻撃の手を休めない。「結構リョウさんもうれしいかもしれないよ、そういうのも案外大事だって」

ケタケタケタとカズ君が悪魔のように笑っている。

バスッ!

僕の投げたマクラがカズ君の顔を直撃する。

続けて筆ばこを構えたところで「わー!ゴメン!!」とカズ君が大声で謝ってきた。

立ち上がったミゾオチを狙いフデバコを投げるとボゴッと言う音とともにカズ君はうずくまった。

うげえ。などとふざけたうめき声をあげている。

「言ってやるっ。リョウさん帰って来たら絶対言ってやるう」

そうだ。リョウちゃん帰って来るんだ。