お兄ちゃんとしては、楽しくてカッコよくて凄く好きだ。

でも、このままリョウちゃんと結婚してお父さんになるとか考えるとどうかと思う。

だいたいリョウちゃんより僕のほうがカズ君と歳が近いのだ!

イライラするのとザラザラするので訳がわからなくなって、僕は隣の部屋にひきこもった。

ピシャッと閉めた引き戸は、反動で少し開いた状態になってしまった。

直す気にも慣れずに、部屋の真ん中に座っていると、カズ君がニコニコしながら部屋に入って来た。

「天気もいいしどっか遊びに行かない?」

ひとまわり歳が違う、拗ねた子供を遊びに連れて行く。

言ってみれば、これがカズ君のカイショウだ。