「千紗姉、倒れて一週間も生死さまよっていたんだよ」 それを聞いて、ようやく状況を把握した。 彼を失ってから、抜け殻のように過ごしてきた。 そのせいで、倒れてしまったと。 思い出したせいで、また泣きそうになった。 その時、はっとした。 重要なことを思い出して、お腹をさすった。 その行動を見ていた鈴奈が、笑顔で言った。 「大丈夫。 赤ちゃんも無事だよ」