「これで、良かったんだ」 安心したような表情で目を閉じる。 かなり、辛そうにも見える。 「刑事さんっ。救急車、いつ来るの!?」 待っている時間が、長く感じた。 彼の様子からにして、もう長くは保たない。 「それが、あと20分はかかると」 携帯を片手に、そう言う。 20分なんて、待っていられない。 刑事も同じ事を思ったのか、携帯をポケットにしまって言う。 「パトカーで連れて行こう」