刑事が、私たちをめがけて銃を構えた。 だけど、よく見るとその手は震えている。 そんな刑事は、私が見たことない人。 まだ、制服が似合っていないようにも見える。 と、いうことは、新人だろうか。 そんなことを冷静に分析している私は、もう覚悟が出来ているのだろうな。 それは、捕まる覚悟だ。 そう思ったから、私は走るのを止めた。 それでも、刑事は銃を構えたままだ。 「おろしなさい。 彼らはもう、逃げないから」