久しぶりに来た小屋は、あの頃と何1つ変わっていなかった。


「ココア飲む? 」


彼が定期的に来ているのか、隅々まで掃除が行き届いていて埃1つない。


「・・・うん」


控え目に頷くと彼は昔のようにカップを取り、ココアをくれた。


「気を付けて」


ほかほか湯気をあげるカップに口をつけ、こくん、と飲む。


「……温かい」


口の中が甘い味で満たされ、思わず頬が緩んだ。