水色べんとう

夢のなかで私は、十一歳だった。小学校四年生。まだまだ幼い顔をしている。

「ねえ、お母さん。さくらね、好きな男の子ができたよ」
 
幼い私は屈託なく笑う。この世のすべての幸福を詰め込んだかのような笑顔だった。

「え、そうなの?誰誰?」
 
夢に出てきた女の人―――母親は。私の話を嬉しそうに聞いている。優しい笑みを浮かべて、娘の成長を実感して喜ぶように。