水色べんとう

「おおおお前、なに言ってんの!?」

「え?いや、笹木君は春橋さんをどう思うのかって……ああ」
 
私はにたりと笑ってみせた。

「若いねえ」

「うるせえ!」

「あいたっ!」
 
頭を叩かれた。

「レディにむかってなにすんのよ!」

「誰がレディだ性悪女!」

「なんだと!?」
 
周りから、くすくす、という笑い声がきこえてきた。クラスメートのほとんどがあたしたちの方を向いている。あたしも笹木君も、顔を赤くして俯いた。新学期からやらかしてしまった。