「え、え?」
 
顔が熱い。不思議な感覚だ。でも、なんだろう、双太さんのときと、違う。

「……さくらはさあ」

「え……なに?空」

「幸せだよね。ものっすごーく!」

「へ?」

「で。あたしもさくらと友達で、幸せだ」

「なに、いきなり……?」

「なんていうかさ……ずっとね、心配だったんだよね、あんたのことが。不安定にふらふら生きてるみたいでさあ……新学期にあんたに話しかけたのも、なんだか見てられなくて、面倒見てあげたくなったからなんだけど」
 
空は笑った。青空みたいに澄んでいて、大空みたいに寛大な笑み。