水色べんとう

「だからね、相上さん……」

「ぼくはね、さくらちゃん」

「え?」

「ちょうど君と出会ったあのとき、方言のせいでクラスで浮いていたんだ」
 
ちりん、と風鈴の音がした。夏の涼しげな音だ。