水色べんとう

「……信じ、たいです」

「そっか」

「はい。良いことの巡り合わせは、すべて神様が恵んでくれた運命なのだと、私は思っています」
 
私がそう言うと、相上さんは深くうんうんと頷いた。

「だから、相上さんと出会えたのも、きっと、運命なんです」

「運命」

「はい。きっと、そういうふうな巡り合わせだったんですよ」

「……そっか。うん、そうだね」

「私は、相上さんと出会えて、嬉しいです」
 
そう言って微笑むと、相上さんは頭を撫でてくれた。大きな手のひらだった。