水色べんとう

「なんだろうね、こう、巡り合わせ?たまたまぼくのお店の前を毎朝通りかかる女の子が、たまたまいっつもコンビニのおにぎりで、それで、ほうっておけなくなって……」

「……巡り、合わせ?」

「運命って」
 
相上さんは言う。いつもとは違う、真剣な表情で私のことを見つめる。

「さくらちゃんは……信じる?」

「運命……ですか」
 
どうだろう。そんな非科学的なもの、自分は信じるのだろうか。いや、でも、きっと……