チュンチュンと

鳥のさえずりが聞こえて、

僅かに開いた窓から入る風が

顔に柔らかく当たって心地いい。


こんなに気持ちのいい

お天気だというのに、

私は今、

ベッドに横たわっている。


今日、目覚めて

身体を起こそうとしたと同時に

異変を感じ、

そのままベッドから出られずにいる。


なかなか起きてこない私を

心配した母親が、

数分前に部屋にきていた。


どうやら風邪を引いたみたい。


熱もかなり高いようで、

身体がずしりと鉛のように重い。


熱からきているであろう頭痛も、

中からぎゅうぎゅう

押されているように感じる。


体温計を母親に見せると、

あら、と目を丸くして、

「熱が38度もあるじゃない。

 今日は、学校お休みしなさい」

と告げて部屋を後にした。