大丈夫?、彼は上着を私に掛け柔和に笑んだ。
「昔みたいだね」
私が言うと、彼は少し苦笑し、違うよ、と私を抱き締めた。
「ボク達は、もうあの頃みたいに子どもじゃないよ……」
吐息のような声で言われ、くすぐったくなる。
「・・・ねぇ、……君は、約束を覚えてた・・・?」
耳元で囁かれ、私は小さく頷く。
「今、此処で、約束を果たしてもいい……?」
こくん、頷くと彼は更に強く私を抱き締めて
「……大好きだよ、××」
もう、もう二度と離れるものか。
互いの温もりを確かめるように、私達は抱き締め合った。
-The End-