「可愛い顔なのに、食べ方が下品だよねー」 苺を刺したフォークをくるくると弄びながら雅先生は呟いた。 視線を私の方に流してくる。 「同じ可愛い属性なら、上品な僕の方が良いと思うけど、どう?」 「あなたみたいな偉そうな人は嫌いよ。上品下品なんて関係ないわ」 私の視線は彼に向かうことなく、ひたすら悠先生を追いかけ続けた。 「……。あ、そう」 声だけではよく分からなかったが、このとき雅先生の機嫌が悪くなったのに気が付いた。