「ちょっと待てよ。一緒に行こうぜ」

「こないでエロ魔人」

「何でそんなに機嫌悪いんだよ」



私は足を止め、菊池先生と向き合った。



ここは学校。

生徒が多くのことを学び、育っていく場所。

そんな場所に不純な関係を持ち込むこの男。

今日こそはガツンと言ってやるわ。



「ここは学校ですよ!!いい加減女の人を連れ込むのはやめてください。生徒も見ているんですよ!!」

「なんだよオマエ」



無駄に低くなった菊池先生の声が、私の背中を逆なでた。

ぞわぞわと感じる恐怖。



偉そうに言い過ぎた!?

もしかして怒らせた!?

ど、どうしよう……。



「オマエ、妬いてんの?」



ハイ?



頭のなかがはてなマークでいっぱいになった。