コツン 「へ……」 思いもよらない音に、私は恐る恐る目を開けた。 確かに雅先生の顔は目の前にある。 ただ感触を感じたのは唇ではない。 「えっ、えっ?」 雅先生の額が、私の額に触れていた。 その額はスッと離れていった。 「あはははははっ!!めぐってば面白ーい!!なに、キスされると思ったの」 「ななな……」 雅先生はお腹を抱えながら笑い続けている。 その姿を見ていると、妙にイラついてきた。