この場所ではまだ危険と判断したのか、後ろの方へ少し移動。

そのとき、包み込んでいた私を……。



お姫様抱っこしたのだ。



「こここ、こんなところで恥ずかしいじゃないですか!!」

「そう言われても…。引っ張りすぎて怪我させちゃ悪いしね」

「むぅ……」

「そんなに怒らないの」



そう言って私の額に軽くデコピン。

イタッと声が漏れた。



「とりあえず、行こうか」



スッと手をさしだされた。

私はその手を握り返した。

ちょっと恥ずかしいけど……。



「なんだか、めぐちゃんが妹のように思えてきたよ」

「違いますよ」



手を繋いだまま歩き続けた。

すこし顔が熱かった。



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