「その顔やめてほしいな。もっともっといじめたくなっちゃうよ」

「はぁ!?」

「そんなワンコみたいな顔しないでってば」

「ちょっといい加減に……」

「それとも、もっといじめてほしいの?」



言いかけたところで、一気に彼の顔が接近してきた。

恐ろしく満面な笑みが。



「な、なな……」



何言ってんのよ!!

頭おかしいんじゃないの!?



私はこう言おうとした。

しかし混乱のあまりにうまく喋れない。



彼の手がゆっくりと私の顔に近づいてくる。

怖い!!

私はぎゅっと目を瞑った。