『どうして、私は殺されたの?おにぃ』と

ぱきっと小さな音が聞こえた気がした。それが幻聴ではないと、自覚できた。

「あ、うあぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ‼!!!!」


瞬間、張り裂けんばかりの慟哭が響いた。俺の心を、体を、圧倒的な絶望が蝕んだ。

深い後悔が、壊れかけた心のひびを抉る。誰にも届かない謝罪が、虚空に溶ける。

少女と女の骸の上に、冷たい雨が降る。雨なのかわからないものが、頬を伝った。その雨が、自分の今まで殺した人たちの、嘆きと怨嗟の声に聞こえた。

ごめんなさい、殺してしまってごめんなさい。

そして、自分の喉から出ていた慟哭が消え去った時、俺の心はー暗い、冷たい闇へと崩れていった。