本当にドラマみたいな出会いだった。


お互いにまったく初対面なのに、なんだかどこかで会ったことがあるような懐かしい気持ちになったことを今でもよく覚えている。

当時私は20歳になったばかりで、
こうちゃんは28歳。

8歳も年が離れていたけど、
不思議と年の差は感じられなかった。


私たちを出会わせてくれた原田先輩は、半年ほどして東京に転勤になった。

ちょうどその頃、
こうちゃんに対して恋愛感情が芽生え始めていた私は、先輩がいなくなることでこうちゃんとの関係も途絶えてしまう、と勝手に決め付けていた。


それで、ちょうど良いと思っていた。


原田先輩はこうちゃんに惹かれ始めている私の気持ちを察して、東京へ発つ前に電話でこんな話をしてくれた。