~雷~

随分と時間が経った様な気がする。
一体何分時間が経ったのかは分からない。

誰もいないこの部屋でただ一人少し古びたソファーに座っている俺はゲームに負けた情けない奴みたいだ。


ん?待てよ?
誰もいない訳ない。

だって奥の部屋には二人いるはず…。


「いる…よな?」


何一つ音がしない。いや、俺が気がつかなかっただけか?


ちょっと様子を見てみるか。

俺は重い腰を上げ、黒ウサギ達の様子を見に行く事にした。









ガタッ…………。


奥の部屋で物音がした。

やっぱりいたのか。