プルルル……


部屋に響き渡る電話の音。


仕事用の電話だ。


「俺が出るよ！」



雷が電話の方に走って行った。





「はいもしもし。はい。はい……」



そこまで雷の声が聞こえたがその後、雷の声は聞こえなかった。



「ん？雷？」



雷の方を向くとまだ受話器を持って立ち尽くしたままの雷の後ろ姿があった。




「雷？どうかした？」




「く、黒ウサギ……」


「どうしたの？」


「…………死んだって」







雷の口からその言葉を聞いた時、僕の背中に嫌な汗が流れた。