そしてしばらくしてから黒ウサギを探しに行った。




亞蓮が車の運転をし、俺達は車を走らせた。






「亞蓮、黒ウサギは…?」



「随分遠くまで行ってしまったのですね…でももう少しです」








黒ウサギ…。どうか無事でいて…。





しばらく車を走らせていた時だ。






「あ、あれは…!?」




亞蓮が指差す方に目をやると、そこには黒ウサギが倒れていた。








「黒ウサギ!黒ウサギ!」






俺は車窓から顔を出し、黒ウサギに声をかけた。








黒ウサギは誰かに殴られていた様で、服は汚れていた。