「お前は…一人の女の子…いや、女を守れるのか?」
「……」
「答えろ」
…こんな校長先生顔、初めて見た…。
これは、息子にだけ見せる父親の顔なのかな…。
「正直、自信も、守ってみせる!なんて勇気もないよ、俺は…」
玲央くんは下を向いて、悔しそうな顔をしていた。
「年下だし、情けねぇし、今もなんか…っ、俺泣きそうなんだょ…っ」
そう言って、片手で髪の毛をぐしゃっとした。
「守ってみせるとは言えないけど…本当にひまわりを守りたいと思ってる…っ!俺は…っひまわりじゃないと、だめなんだよ…っ」
玲央くんは泣いていた。
あたしも…泣いていた。
泣けないはずがなかった。


