冷血ボーイ




下駄箱と玲央くんに挟まれながら

あたしはその場でぎゅっと

抱きしめられた。



あたしの顔を隠すように。



「あれ…って…冷血ボーイ…だよね…」


「うそ…本当だ…」


「あの女子、誰?」


「わかんない…見えないし」



ヒソヒソと話し出す女の子たち。



「れっ「うるさい」



小声でそう言うともっとあたしを

力強く抱きしめた。